【写真付き】車売却の委任状の書き方!ケース別の手続き方法とダウンロード先も紹介

委任状

車を売却の際には、委任状が必要となるケースが多いです。

委任状とは、その名の通り任務をゆだねる書面という意味があり、車売却においては車の名義変更などの面倒な手続きを依頼するために必要です。

委任状のダウンロードは以下から可能です。

国土交通省:委任状のダウンロードはこちら

ただし、委任状は正確に記入しないと手続きが滞る可能性があります。

ここでは、車売却時に委任状が必要なケースや手続き方法、具体的な委任状の書き方を写真付きでわかりやすく解説します。ぜひ参考にしてください。

▼委任状の書き方が知りたい方はこちら▼

目次

車売却時に委任状が必要となるケースと手続き方法

委任状
※ダウンロード後に印刷した委任状

車には必ず所有者がいるため、売却時には買い手に対して所有者の名義を変更する必要があります。

他人の所有する車の名義変更は勝手に行えないため、手続きの代行を依頼する際には、その意思を明確にするための「委任状」が必要です。

具体的には、以下のケースで委任状が必要になります。

  • 車を売却する際に、名義変更を委託する場合
  • 他人名義の車を売却する場合
  • 名義人が故人の場合
  • 名義人が認知症を患っている場合
  • 名義人が国外にいる場合
  • ローンが残っている車を売却する場合

これらのケースごとの必要な手続き方法を、表にまとめました。

ケース委任状が必要な理由手続き方法
車を売却する際に
名義変更を委託する場合
名義変更手続きを委託するため買取業者が用意した委任状に記入、もしくは国土交通省の委任状を使用
他人名義の車を
売却する場合
名義人以外の代理人が売却手続きを行うため名義人の委任状に加え必要書類(印鑑証明、譲渡証明など)を提出
名義人が故人の場合相続人が代理で売却手続きを行うため戸籍謄本、遺産分割協議書、相続人の印鑑証明書、委任状を用意
名義人が認知症の場合成年後見人が代理で売却手続きを行うため成年後見人の書類、家庭裁判所での申し立て、委任状を用意
名義人が国外にいる場合名義人が国外にいるため、印鑑証明が用意できない大使館で署名証書を取得、住民票の除票を用意し委任状を提出
ローンが残っている場合所有権がローン会社にあるためローン返済後に所有権留保の解除手続きを行い、名義を変更

では次に、委任状の書き方を実際の画像付きで解説します。

【画像付き】車売却の委任状の書き方

車売却時の委任状の記入はそれほど難しくありませんが、間違えると書き直しが必要になり、手続きに余計な時間がかかることがあります。

ここでは、記入に失敗しないように画像を使って委任状の正しい書き方を解説します。ぜひ参考にしてください。

車売買の委任状を用意(ダウンロード)

委任状
画像引用元:国土交通省

車売買の委任状は以下の方法で入手できます。

  • 国土交通省のホームページからダウンロード
  • 中古車買取業者が準備する

どちらでも同じですが、少しでも早く手続きを済ませるならパソコンで委任状をダウンロードして準備しましょう。

1. 受任者の氏名・住所

委任状_氏名・住所
画像引用元:国土交通省

委任状にはまず、受任者の氏名や住所を記入する欄があります。ここで注意すべき点は、受任者が誰なのかということです。

車の買取においては、手続きの代行を依頼する業者が受任者となるため、その欄にはディーラーや車買取店の名前と住所を記入する必要があります。

GOODSPEED編集部

ただし、買取業者に依頼する場合、この部分は業者側が記入するため、空欄で提出しても問題ありません。

正確な氏名や住所が必要なので、誤って記入すると書き直しが必要になる場合があるため、注意してください。

2. 申請の種類

委任状_申請の種類
画像引用元:国土交通省

受任者の住所氏名の下には、「上記の者を代理人と定め、下記自動車の〇〇申請に関する権限を委任します」と記載されています。

この空欄には以下の3つのうち、該当するものを記入します。

  1. 移転登録
  2. 変更登録
  3. 抹消登録

これらの選択肢は空欄のすぐ下に記載されているため、迷うことはありません。

車を売却する場合、申請の種類としては「移転登録」を記入します。

GOODSPEED編集部

ただし、ほとんどの場合、この記入も買取業者が行うため、売主が自ら記入することはほとんどありません。

なお、変更登録や抹消登録は、車の構造変更や一時抹消手続きに使用されるものであり、車の買取手続きには関係ありません。

3. 売却する車台番号or登録番号

委任状_車台番号又は登録番号
画像引用元:国土交通省

委任状の中央あたりに、黒枠で囲まれた「自動車登録番号」または「車台番号」を記入する欄があります。

自動車登録番号はナンバープレートに記載されている番号で、車台番号は自動車メーカーが車のボディに刻印した番号です。

どちらを記入しても問題ありませんが、一般的には「車台番号」を記入することが多いです。

車検証の自動車登録番号又は車両番号(車台番号)
※車検証の自動車登録番号又は車両番号(車台番号)

車台番号は車体に刻印されているため、直接確認できますが、もっと簡単なのは自動車検査証(車検証)を確認する方法です。車検証に記載されている車台番号をそのまま書き写してください。

4. 委任者の氏名住所(売主)

委任状_売主の氏名住所
画像引用元:国土交通省

委任状の一番下には、委任者の氏名と住所を記入する欄があります。

ここには手続きを業者に委任する方、つまり売主であるあなたの氏名と住所を記入します。

GOODSPEED編集部

この部分は必ず本人が直筆で記入する必要があります。

委任者の欄は右側と左側に2つありますが、どちらか1つに記入すれば問題ありません。通常は左側に記入するのが一般的です。

なお、もう一方の欄は、第三者に委任する場合に新旧所有者が記入することになりますが、今回はその必要がないため空欄で構いません。

5. 売主の実印

委任状_売主の実印
画像引用元:国土交通省

委任者の氏名の右側には「印」という欄があり、そこに委任者の実印を押す必要があります。

実印を押すことで、確かに本人が手続きの代行を依頼したことが証明されます。

実印がなければ、委任状として成立せず、さらに実印が正しいものであることを示す印鑑証明書の添付も必要になります。

もし実印や印鑑登録証を紛失している場合は、新たに実印を登録するか、再発行の手続きが必要です。そのため、事前に実印が手元にあるかどうか確認してください。

GOODSPEED編集部

また、実印がきちんと押せない場合に備えて、委任状を渡す際には実印を持参しておくと安心です。

買取業者からから捨印を求められるケース

委任状を作成する際、車買取業者から捨印を求められることがあります。

捨印とは、委任者の実印と同じ印鑑を、他の空いている部分に押すものです。これは、委任状に不備があった場合、訂正を行うための「訂正印」として使用されます。

ただし、委任状で訂正が可能なのは、委任者の氏名や住所に限られます。

正確に記入されていれば、捨印がなくても委任状は有効ですが、万が一訂正が必要な場合には手間がかかるため、業者から求められた場合は捨印を押しておくのが無難です。

車売却時に委任状の他に必要な書類

車売却で必要な書類は、普通自動車と軽自動車で異なります。

GOODSPEED編集部

詳しく知りたい方は以下の表を参考に用意してください。

普通自動車・軽自動車
売却時の必要書類一覧
書類普通軽自備考
実印
認印
印鑑証明書発行後1ヶ月以内のもの×2通
自動車検査証
(車検証)
現住所、氏名の確認が必要
自賠責保険証明書
自動車納税証明書有効期限の確認
軽自動車納税証明書有効期限の確認
振込口座情報
リサイクル券
住民票※住所変更が一度の場合
戸籍の附票
または住民票の除票
※住所変更が複数回あった場合
戸籍謄本※結婚などで姓が変わっている場合
各買取店で作成する書類
(※準備する必要なし)
書類普通軽自備考
譲渡証明書
委任状
自動車検査証記入申請書

車の委任状が悪用されるケースは少ない

車の委任状には実印や個人情報が記載されているため、悪用されるのではないかと不安に感じる方もいるかもしれません。しかし、委任状が悪用される可能性は非常に低いと言えます。

その理由は、委任状が車の名義変更にしか使用できないためです。

また、申請の種類を勝手に変更されることもなく、委任状で訂正できるのは氏名と住所のみです。申請の内容や種類を修正することはできません。

GOODSPEED編集部

正確に記入された委任状であれば、悪用される心配はほとんどありません。

まとめ | 車売却に必要な委任状について

委任状

車を売却する際、多くのケースで所有者の名義変更手続きを委任するために「委任状」が必要です。

しかし、委任状が不要となるケースもあります。

委任状が不要なケース理由
本人が直接手続きを行う場合
(個人間売買)
売主が自ら名義変更や車の引き渡しを行うため
廃車手続きを行う場合廃車手続きのため委任状が不要
(※代行業者に依頼する場合は必要)
軽自動車の売却委任状の代わりに申請依頼書が必要
親族間の譲渡や相続時条件により必要書類が異なり
委任状が不要な場合がある
GOODSPEED編集部

一般的には、ディーラーや買取業者に売却する場合、軽自動車を除いて委任状が必ず必要となります。

委任状には、受任者から売主の情報まで正確に記入する必要があります。

繰り返しになりますが、不備があると委任状が無効となり、再手続きが必要になる場合があるため注意してください。

なお、委任状は名義変更のためだけに使用されるため、悪用される心配はほとんどありません。

また、買取業者から捨印を求められることがありますが、これは手続きに不備があった場合、訂正をスムーズに進めるためのものです。必要に応じて対応しましょう。

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